寝ても疲れが取れない理由。
「過緊張」という身体の状態。
「ちゃんと寝ているはずなのに、朝から身体が重い」
「休日に一日ゆっくりしても、なんか疲れが取れない」
「眠れてはいるけど、熟睡した感じがしない」
こういった訴えを持って来てくださるお客様が、スピラレにはとても多いです。
これは睡眠の質だけの問題ではないことが多い。身体が「過緊張」という状態にあるから起きていることです。
「過緊張」とは何か
過緊張とは、交感神経が過剰に活性化したまま、副交感神経への切り替えがうまくできなくなっている状態です。
本来、人の身体は昼間(活動中)は交感神経、夜間(休息中)は副交感神経が優位になるよう設計されています。でも、長期間のストレス・過労・睡眠不足が続くと、この切り替えのスイッチが壊れたようになってしまいます。
夜になっても交感神経が高いままなので、眠っても身体は「戦闘モード」を解除できていない。 結果として、7〜8時間寝ても疲れが取れないという状態が起きます。
過緊張のサインチェック
次のうち、いくつか当てはまるものがあれば、過緊張が疑われます。
過緊張のサイン
- 寝ても朝から身体が重い・だるい
- 布団に入ってもなかなか寝つけない、または眠れても浅い
- 休日にゆっくりしていても、かえって疲れる気がする
- 肩・首・顎が常に張っている感覚がある
- 深呼吸しようとしても、うまく息が吸えない
- ちょっとしたことでドキッとする・驚きやすい
- 頭は疲れているのに、身体はなんとなく落ち着かない
- マッサージに行っても、翌日には元に戻っている
3つ以上当てはまる方は、過緊張が慢性化している可能性があります。
過緊張が続くと、何が起きるか
過緊張の状態が長く続くと、身体にさまざまな変化が起き始めます。
筋膜が硬化する。
交感神経が高い状態では、筋肉は常に「いつでも動ける」よう緊張しています。この緊張が慢性化すると、筋肉の下の筋膜が癒着・硬化していきます。ほぐしてもすぐ戻るのは、筋膜が硬化しているからです。
呼吸が浅くなる。
緊張状態では呼吸が浅くなります。横隔膜が十分に動かなくなると、全身への酸素供給が減り、疲労回復がさらに遅くなる悪循環に入ります。
ホルモンバランスが乱れる。
交感神経の過剰活性はコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を促します。このホルモンが慢性的に高い状態では、免疫低下・気分の不安定・更年期症状の悪化などが起きやすくなります。
「疲れているから寝る」だけでは、
過緊張は解消されません。
過緊張を解くために必要なこと
過緊張の根っこにあるのは「副交感神経への切り替えができていないこと」です。だから、必要なのは切り替えのきっかけを身体に与えることです。
深筋膜リリースで、固まった筋膜を解放する。
硬化した筋膜をゆっくりほぐすことで、身体の「緊張し続けなければ」というパターンを崩すことができます。筋膜が解放されると、神経への物理的な圧迫が減り、自律神経が切り替わりやすくなります。
アロマの嗅覚刺激で、直接神経に働きかける。
香りの信号は視床を経由せず大脳辺縁系に届くため、意識でコントロールできない自律神経に直接アプローチできます。「リラックスしようとしてもできない」という方に、アロマが特に効果的なのはこのためです。
頭蓋調整で、脳脊髄液の循環を整える。
過緊張の状態では頭蓋仙骨リズムが乱れていることが多く、頭蓋調整でこのリズムを整えると、神経系全体の緊張が緩みやすくなります。
日常でできること:
就寝1時間前にスマートフォンを置く(ブルーライトと情報刺激が交感神経を上げる)、入浴は38〜40度のぬるめのお湯に15分(熱すぎると逆に交感神経が上がる)、鼻から4秒吸って8秒かけて口から吐く深呼吸を寝る前に5回——この3つだけで、就寝前の副交感神経への切り替えが変わります。
「寝ても疲れが取れない」は、怠けているわけでも、根性が足りないわけでもありません。
ただ、身体のスイッチが切り替わっていないだけ。
そのスイッチを、一緒に探しにきてください。
— 山口 美樹
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